免税と非課税の違い

免税も非課税も消費税をはらわないということでは同じです。
しかしそれ以外の点で大きく異なる部分があるので注意が必要です。

輸出の際には関税も消費税もかからないので楽ですが…

輸出の際の消費税

輸出の際には消費税はかかりません。
関税もかからないので、輸入に比べると、だいぶ異なります。
ただし、日本が属する西側の世界の決まりで、兵器や武器に使えるものを
知らずに送ろうとすると、とても面倒なことになりますので、注意が必要ですが…。

輸出の際に消費税を払わないのはよいですが、その際にきちんと
消費税の区分を免税として処理しなければ、計算される消費税の金額が
異なってしまいます。

免税と非課税の違い

消費税をはらわない場合でも、3つの区分に分かれております。
免税と非課税と不課税。
いずれも意味も処理方法も異なります。

不課税の場合は、要件が決まっており、その場合には、
消費税の計算には含まれないことになります。
(不課税とは書いておりませんが、不課税の要件については、
以下のURLをご参考ください)
消費税をはらう場合とは

免税と非課税の大きな違いは、次の通りです。

免税 → 仕入税額控除ができる
非課税 → 仕入税額控除ができない

区分をする際には慎重に

仕入税額控除とは、消費税額を計算するときは、
売った時に受け取った消費税から、買った時に支払った消費税を
引いて、税務署に納める税額が決まります。
この「買った時に支払った消費税額を引くこと」を「仕入税額控除」と
いいます。

免税も非課税も売った時に消費税をはらわないことですが、仕入税額控除が
できるのとできないことが大きく異なります。

この区分を間違って税金を計算してしまうと、税金を多く支払ってしまう
可能性があります。
特に輸出が多い会社は注意が必要です。

その他、免税と非課税では、課税売上割合という消費税の申告に使用する
数値があるのですが、免税の場合は、その額を割合計算の分母と分子に入れ、
非課税の場合には、分母のみ入れるという違いがあります。

免税と非課税は文字にしてしまえば、「免」と「非課」の1文字または2文字の
違いですが、納める消費税額は大きく変わりますので、気をつけましょう。