国税庁の伝家の宝刀は100年以上前にできた規定 ~行為計算の否認~

こちらの方の歴史は意外と古くないようで、1996年が最初のようです。

租税の歴史

税の歴史というと、小学校や中学校で習ったような気がします。
その頃の記憶で覚えているのが年貢の制度です。
農家の方が地主から田畑を借りる代わりに米を納めるもので、最終的には領主や大名などに渡ってしまうという仕組みでした
この年貢の制度が現在の税金につながっていますが、この税金のうち、会社が支払う法人税は、1899年にできました。

行為計算の否認

行為計算の否認というのは、通常想定される方法以外の経済活動で税金計算すると、その計算結果は税金の計算として認められないというものです。
ざっくり言ってしまうと、税金を払いたくないので、法律をねじ曲げて考えて、税金計算してしまうのはダメということです。
法律をねじ曲げてと書きましたが、このようなケースにおいては、実際の税金の計算方法自体は、法律にしたがって計算しています。
法律どおりに計算しても、計算に対する考え方が法律で認められていない考え方なので、その計算が認められないというものです。
それでは、誰がその計算方法ではいけないと、ダメ出しをするのかというと、税務署や国税庁、つまり国になります。
この規定は、国税庁が最後の切り札として適用するイメージが強いことから、「伝家の宝刀」と言われたりしています。

納税者からすると、計算方法自体は間違っていないので、なぜダメなのかを国に問い合わせをして、それでもらちが明かなければ裁判となります。
実際に裁判例はいくつもあり、その状況に応じた判決がなされております。

 

100年以上前

私が最初にこの考えを習った際に思い浮かんだのは、悪徳税理士やコンサルタントが、クライアントの税金を安くしてほしいという依頼を受けて、練りに練った方法で税金を計算するという事件です。
テレビドラマや映画にありそうなストーリーですが、裁判例をみてみると、実際にそのようなこともおこなわれています。
このため、最近になっておきるようになった事件で、それほど昔からのものではないのかと思っておりました。
しかし、同族会社の行為計算の否認規定は、1923年(大正12年)に制定されました。
今から100年以上前という事になります。
意外と歴史があり、国税庁と納税者の駆け引きのようなものが、古くから行われていたのだと思うと、これからも長く続いていきそうな感じがします…。
このような駆け引きを国と行なうには、時間もお金も莫大にかかりますので、その辺りも考えて、税金の計算をすべきでしょう。