税金とロック パンク編

CRASSが活動していた頃、CRASSのレコードは通常のレコードよりもかなり安かったです。
通常の流通経路を使わずに安く作品を提供するのが、彼らのポリシーのひとつでもあったようです。

 

税金とロック

税金に関するロックは意外と多いです。
有名どころでは、ビートルズのタックスマン(Taxman)になるのでしょうか。
私自身はあまり意識していなかったのですが、とても有名な曲です。
名作アルバム『リボルバー』に収録されており、その冒頭に入っております。
当時のイギリスの労働党政権を批判した歌です。
このアルバムから、ビートルズはサイケデリックな音楽志向になっていったと言われています。

反体制的ミュージック

サイケデリック流行のあとに、ハードロックやプログレッシブなどいくつかの大きなロックの流れがでてきました。
その後に登場した反体制を標榜するパンクのジャンルでは、とりわけ税金に関する歌が多いです。
パンクにも色々とジャンルがありますが、その中でもアナーコパンクと呼ばれる反体制的な考えを持つバンドが多く取り扱っています。
そのアナーコバンドの始祖ともいうべきバンドにCRASSがあります。
そのバンドの最初のアルバム『The Feeding Of The Five Thousand』に、「You Pay」という曲が収録されています。
CRASSの音楽的な姿勢のひとつに反戦があり、You Payは、戦争における人殺しにもお金(税金)を支払っているという内容の歌です。

他にもCRASSの同系列のバンド(CRASSが立ち上げたレーベルから作品を出したバンド)には、同様の内容が多く、CONFLICT, FLUX OF PINK INDIANSなども税金に関する曲を作っています。

アナーコパンクに限らず、CHAOS UKやTHE EXPLOITEDなどの老舗のパンクバンドも、税金、特にサッチャーが導入した人頭税に対する曲を世に出しています。

体制の象徴

これらのバンドが税金をテーマとしたのは、単に現実(体制)に反対するという世代特有の考えもあるのかもしれません。
しかし、それ以上に税金の使い道が違っているのではないか、ということを歌っているような気がしてなりません。
しかも税金が体制を象徴しているものと考えれば、なおのことでしょう。

作品では、歌詞以外にバンド側から示されているものはなく(場合によってはバンドの声明や態度などもあるでしょう)、聞いている側はその歌詞から判断することになります。
最終的には聞く側がどのように取るかで、内容は変わってきます。
このため、一見、反体制に聞こえる作品であっても、それに対しては、ひとつの考え方ではなく、多様な考えが想起されて良いのだと思います。

税の使い道については、ロックバンドに限らず、みんなが考えていることであり、それをバンドが代弁していると私は考えます。
課税も徴収した税の使い道もすべて公平であるべきですが、すべてに対して公平にすることが難しいところです。
だからこそ、それをどのようにしていくべきかを、常に意識していくことは大切と考えます。