物納 もので納税 


原野の処分は難しいです…。
難しいから物納したいと思っても、現実は難しそうです。

物で納税

税金を納める場合には、現金で納めます。
相続税の場合のみ、物(もの)で税金を納めることができます。
これを物納(ぶつのう)と言います。

物納をする前に、条件があります。
相続財産に限らず、自己所有の現金がある場合には、まずその現金で税金を納付します。
それでも足りなければ、すぐに換金できるもの(有価証券や株など)をお金に換えて、納税します。
それでも足りなければ、物納ができるようになります。

その物納にも要件があります。

物納の要件

細かいことは、国税庁のHPに記載されておりますが、ざっくりいうと、次のようになります。
第1位 不動産、有価証券(非上場株式を除く)
第2位 非上場株式
第3位 動産

同じ順位であれば、納税者がどれを納めるかを決めることができます。
たとえば、土地や建物を処分したいので、有価証券よりも不動産を物納するとか、逆に不動産を処分したくなければ、有価証券で納付できます。

どうしても現金で納税したくない場合には、現金を有価証券に換えてしまえばよいと考えるかもしれません。
しかし、それはあからさまな法律の濫用ととられ、物納は認められないでしょう。

不動産を物納する場合の注意事項

土地や建物はすでにあるので、相続したくない、という方もいらっしゃると思います。
その場合には、不動産を物納できればと考えるでしょう。
先祖伝来の土地を売ることで、税金を納める資金を確保しようとした場合、土地を購入した際の値段と現在の値段に差異があると、その差異に所得税がかかってしまいます。
物納であれば、この所得税を支払う必要が無くなります。

しかし、いざ物納する場合でも、土地の場合、境界線がはっきりとわかるように、測量が必要となり、時間も費用もかかります。
長期使用されていない土地で、誰も管理していない場合には、不法投棄された廃棄物があることもあるでしょう。
そのようなものは、事前に処理をしておく必要があります。
また、隣の土地所有者との境界がはっきりしない場合には、隣の人からの確認書が必要となります。
さらに、物納の場合には、その評価額は、土地は路線価、建物は固定資産税評価額による評価となるため、通常の売価よりも低い可能性が高いです。

どうしても税金を現金で賄うことができない場合には、物納を検討する必要がありますが、現時点では、このように物納に対するハードルがとても高いので、注意が必要となります。