英語による税務
英語による税務の提供について、考えてみました。
昔よく行ったロンドンのレコード屋さん。
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英語で税務
税理士業務を英語で行うことができると、利点があるかどうか。
ネットで、「英語 税理士」で検索しても、あまり多くはヒットしませんでした。
ニーズが少ないのか、それともなり手が少ないのか。
ネットの中で紹介されている記事を読む限りでは、次のようなことが書かれておりました。
・税理士で英語を扱える方が少ない
・国際税務をくわしく知っている人が少ない
これらの理由で、英語で税理士業務を行うのは絶好の機会!のような記事もありました。
実際にそうなのでしょうか?
税理士になっている方が、それほど英語が嫌いな方ばかりとは思えません。
逆に簡単な英会話ぐらいであれば、できる方が多いような気がします。
また英語がものすごく堪能でなければ、外国人相手の税務ができないかというと、そうでもないように思います。
一方で、外国人といっても、英語を母国語としている方ばかりではありません。
仏語やスペイン語、中国語を母国語としていて、英語は第2外国語としている方も日本には相当数滞在しているでしょう。
そうなると、英語を母国語としている人だけが、英語での税務を望んでいるかというと、そうではないように思います。
税理士に英語は必要?
一定の複雑な案件に関しては、英語力が必要と思われます。
そのような場合、お客様と必ずしも、口頭で説明する必要はないでしょう。
日本語の場合でも同様と考えますが、難しい案件は、口頭ではなく文書で伝えることになる可能性が高いです。
このため、必ずしも英会話にたけている必要はないように思います。
もちろん、英会話に通じている方の方が、利点は大きいでしょう。
しかし、日本語でも会話の上手な方だけが、税理士として成功しているかというと、そうでもありません。
そもそも相当な法的な知識が必要な案件は、税理士の手から離れて、弁護士の担当範囲になるように思われます。
また大手企業における複雑な国際案件は、会計士事務所が取り扱う範囲となります。
以前、BATICという国際会計検定を、東京商工会議所がおこなっておりました。
受験したことがありますが、簿記や財務諸表作成のレベルでは、英語でできると実務に利用できる価値を感じました。
しかし、高度な会計知識においては、税理士があつかう範囲を超えているように思いました。
好きか嫌いか
それでは実際に英語で税理士業務を行うことができるかどうか。
外国のお客様を相手とする場合、英語がそれなりに堪能で、また国際税務もそれなりによくご存じである必要はあるかと思います。
冒頭の問いに戻りますが、英語での税務をおこなっている税理士の方が、それほど多くないのは、英語で税務を行わなくても、仕事に困らないからではないでしょうか。
仕事がたくさんある状態で、わざわざ追加で英語での税務を取り扱うことは、難しいでしょう。
そうなると、英語での税務を扱っているのは、英語そのものと英語会計のスキルを常に向上させるリスクを負うことができるほど、英語もしくは外国の方とのコミュニケーションを図ることが、好きな方のように思います。
上記は単なる推測ですが、英語での税務は相応のパワーが必要であることは、間違いないでしょう。