少額であれば無視してよいか

2025年8月3日

少額であれば、無視しても良いのか?
無視はできないものです。

少額とは真逆なもので、とても手が出ません。
無視するしかないです。

少額だからといって無視できるか?

経理を行っているときに、金額が合わないことがあります。
昔からよく聞く話で、銀行での決算は1円でもずれていたら、
最初からやり直すということを聞きます。
本当かどうかはわかりませんが、お客様から預かっているお金なので、
それだけ大事にしているということなのかもしれません。

実際に経理を行っていて、1円ずれていた場合には、どうするか?
その1円がずれていたことで、大きな問題につながる恐れがある場合には、
無視はできないでしょう。

1円だったら無視できても、100円ではどうか、1,000円ではどうか、
1万円ではどうか、ということになります。
どこからが少額といえるのかは、その時の状況にもよります。

例えば、売上が1億円の場合には、1万円は大きな数字とは言えないでしょう。
しかし売上が10万円の場合には、1万円は大きな数字になります。
同じ1万円でも、価値や重みは状況によって変わってきます。
一方で、売上1,000億円あれば、1千万円は小さい数字かもしれませんが、
無視はできないでしょう。

少額不追及

税金の世界では、このような言葉があります。
所得税において、どの範囲まで給与に含めるのか、という問題で
裁判になり、その関連で使用されることが多い言葉です。

少額の経費であれば、税金計算で無視してよいのかということではありません。
ただし、税金に関していえば、税金を回収するにも費用がかかります。
税金を回収する費用を考えると、それに見合わない金額は、無視するという考え方も
あるようです。

実際に税金計算をする際に、1,000円未満を切り捨てたり、100円未満を切り捨てたり
するのも、このような考え方が元になっているように思えます。

しかし、現実を考えた時に、少額とは実際にいくらかというと、
法律に書かれていること以外は、誰も答えを出すことができないため、
それぞれの判断で対応するしかなくなります。

申告した結果、税務署と意見が合わない場合には、修正申告をするか、
裁判をするかということになります。

重要性の原則

税金とは別に、経理書類の作成方法の中に、重要性の原則というものがあります。
簡単にいうと、重要ではないものは、簡単な方法でも許されるということです。
たとえば金額的に重要ではないものは、本来行わなければならいことは、行わなくてもよい
というものです。

それでは実際の金額で、いくらからそれに該当するのかというと、これもどこにもその答えは
ありません。
この場合も同様に、その時々の状況により判断をすることになります。

結論としては、少額でもきちんと処理をするか、処理できない場合には、
税理士や税務署に相談するのが安全でしょう。