ただでものをあげた場合の仕訳
法人税法上では、ただでものをあげた場合でも、収益があったと考えます。

図書館で無料でいただいたしおりです。
無償にも色々あります。
法人税法上の益金
法人税の法律においては、収益のことを益金とよびます。
この益金とは、次のケースとなっています。
・資産の販売(資産の販売は有償しかないため、無償の資産の販売はありません)
・有償による資産の譲渡
・無償による資産の譲渡
・有償による役務の提供
・無償による役務の提供
・無償による資産の譲受
無償による役務の享受がないことについては、別のブログで紹介しておりますので、ご参考にしていただければと思います。
(無償による役務の享受はなぜ法人税法にないのか?)
また低額譲渡についても、別のブログで紹介しております。
(低額譲渡の考え方 南西通商事件)
ただでものをあげるときも益金か
「無償による資産の譲渡」とは、ただでものをあげるときです。
その時も収益となるのは、どうしてでしょうか?
これは有償で資産を譲渡した場合でも、無償で資産を譲渡した場合でも、税金の計算においては、同じものとみなして課税をしなければ、公平ではなくなってしまうという考えに基づいております。
それではどのようにして、有償の場合と同じように収益を認識するのでしょうか?
会計との仕訳の違い
このケースにおいては、会計上の仕訳と同じであると、収益が出ませんので、異なる仕訳となります。
例:7千万円で取得した土地を、時価1億円のときにただであげた場合
会計上の仕訳
(借)土地譲渡損 7千万円 / (貸)土地 7千万円
法人税法上の仕訳
(借)未収金 1億円 / (貸)土地譲渡益 1億円
(借)土地譲渡原価 7千万円 / (貸)土地 7千万円
(借)寄附金 1億円 / (貸)未収金 1億円
法人税法上では、一度収益を認識して、それを別の仕訳で寄付したとします。
寄附金は、法人税の世界では、一定の限度額以上は費用として認められませんので、未収金の部分を相殺すると、土地譲渡益の分だけが収益として残ります。
このような方法でただでものをあげた時も、収益が発生するとみなすことを2段階説とよんでおります。
実際の経理の実務では関係のないことになりますが、税金の計算をするにあたっては、関係してくる点になりますので、ご参考にしていただければと思います。