会計帳簿と財務諸表の違い

会計帳簿と財務諸表。
どちらもよく聞きますが、その違いを説明します。


後ろからでも違いがよくわかりますね。

会計帳簿

会計帳簿とは、総勘定元帳や仕訳帳、売上帳、固定資産棚卸帳などの帳簿のことをいいます。
仕訳帳とは、日付、勘定科目、金額などが記載された仕訳の一覧表のことを指し、売上帳は売上科目で計上した相手科目を日付、金額とともに記載した帳簿になります。
これらは特に決まった様式はなく、会社や個人事業主などの経理をする側で、試算表を作成していく際、わかりやすいように作成していきます。
後日、どのような会計処理をおこなったのかを知るための資料にもなりますので、法律で決められた期間の分を保管する義務もあります。
また会計監査や税務調査を行う際にも、提出する資料になります。

財務諸表

財務諸表とは、損益計算書(P/L)、貸借対照表(B/S)、キャッシュフロー計算書、株主資本等株式変動計算書などの書類のことをいいます。
これらの書類は、会計帳簿によって作成された情報をそれぞれの書類にまとめて作成することになります。
この書類を作成する目的は、株主や銀行に会社の状態を知ってもらったり、自分の会社の状況がどのようになっているかを判断するためなどです。
これらの書類の作成方法は、一定のルールがあり、それに従って作成する必要があります。
たとえば、金融商品取引法で定められている財務諸表等規則や会社法にある会社計算規則で定められております。

違いは何か

会計帳簿と財務諸表の違いは何かと問われたら、その答えは色々ありますが、大きな違いとしては、ルールが定められているかどうかということになるようです。
会計帳簿は、経理をする側で、自らの方法にしたがい作成していきますが、財務諸表に関しては、法律などでルールが決められております。
このため、勘定科目の名称も、会計帳簿は会社の決めた名称にすることができますが、財務諸表では法律で決められているため、勝手に名称を付けることはできません。
もちろん、あまりにも勝手なルールで会計帳簿を作成してしまうと、あとで会計帳簿に基づいて、財務諸表を作成する際に、大変になるだけですので、通常は大きな違いがないことが多いです。
私は、このルールを知らなかったため、経理の勉強を始めた当初は戸惑いました。
ご参考にしていただければと思います。