海外生活で得ることができたもの
海外での生活は刺激がたくさんあります。
得られるものもたくさんあります。
今でも役に立っているものは何かを
当日を思い出しつつ考えてみました。
The Forumはよく行きました。
ここで一緒になってライブを楽しみました。
今もほとんど変わっていないようで、さすがロンドン!
現地で学んだこと
20代半ばでロンドンに行き、7年半過ごしました。
英語は聞くことも話すこともほぼできませんでしたが、1年生活することで、
聞き取ることができるようになりました。
1年が長いか短いかはわかりませんが、どちらかというと
遅い方だと思います。
2年生活することで、簡単な英会話を行うことができるようになり、
3年目で電話で英会話をすることができるようになりました。
長く居れば、程度の差こそあれ、英語はなんとかなります…。
それまではテレビを見てもよくわからないため、スポーツ番組と
音楽番組ばかり見ておりました。
それほかは、なんでも鑑定団のもっと庶民的な感じにしたアンティークの番組と、
リチャードアッテンボローの生物の世界みたいな、見て理解できる
番組ばかりでした…。
仕事でロンドンに住んでいたため、ほぼ毎日会社と家の往復で、
週末は疲れて寝ているか、出張に来た人たちをサポートすることが
多かったです。
このため、現地の人たちと交流することはほぼありませんでした。
ただ、音楽が好きであったため、音楽を通して現地の人たちと
触れ合ったことで多くを学びました。
ライブハウスでの過ごし方
ライブハウスに行くと、まずはバーカウンターで飲物を頼みます。
日本ではワンドリンク制という謎のシステムがあるところが多いですが、
ロンドンにはありません。
当時は90年代でしたので、現金で支払い、ほとんどがプラスチックの
パイントのコップに飲物を注いでもらいました。
当時多く頼まれたいたのは、Newcastle Brownというエールビールで、
ニューキャッスルブラウンとはいわず、ニュッキーと言った方が
通じたので、喜んで使っていました。
演奏が始まる前からホール内の音楽の音が大きいので、ワンニュッキー、
ツーニュッキーと、ほぼ叫びながらオーダーしていた記憶があります。
そして演奏が始まるまで、みんな会話をして過ごします。
ステージの前の方は開演が近くなると混んできますが、前に行きにくいと
感じたことはありませんでした。
追加のビールを買いに行っても、トイレに行っても、元の場所には戻れます。
日本のように嫌がらせか何かわかりませんが、からだでブロックしてくる人は
いません…。
この時、不思議だったのは、相手の体に触れながら、Sorryと言いつつ
通っていきます。女性でも男性でも、肩に触れてSorryと言って笑顔で
行くと、だいたいの場合、笑顔で通るスペースを空けてくれます。
この感覚が日本と全く違うので、最初は驚きましたが、システムが
成熟していると感じました。
また場所やライブの種類によっては、フロアに座って待つこともありました。
この時、ほとんどみんな飲物のコップを床に置きますが、その間を縫って
歩く時に、誤ってコップを倒してしまうことがあります。
当然、中の飲物もこぼしてしまいますが、その時もSorryと言って、
飲物を買ってきてあげるという礼儀があります。
こぼしたこともあり、こぼされたこともありますが、いつも同じような
気持ち良い対応をお互いにしてました。
パンク、スラッシュ、デスメタのライブに来ている人たちも、見かけは
いかついですが、気持ちは同じと感じました。
つかんだのは距離感
ライブでつかんだのは、現地の人たちとの距離感でした。
同時に相手を思いやる気持ちや考え方にも一部触れたような気がします。
こういうことは、実際に経験しないとわからないことです。
ライブハウスでの体験に限らず、他のケースでも、人との距離感というのは、
大事かなと思っております。
音楽に対する歴史だけではなく、コミュニケーションの方法も異なるので、
単純に比較することは難しいですが、この距離感のつかみかたは、
今でも大事にしています。
なかなかうまく実践できないですが…。