健康保険料と税金
健康保険料は税金に似ている部分がありますが、似ていない部分もあります。
ラーメン二郎のラーメンとは似て非なるものですが、美味しいです。
健康保険料は税金?
健康保険料は税金でしょうか?
会社に入ると会社の健康保険にお金を支払うし、会社に入っていなくても、国民健康保険に加入します。
その場合、市区町村が保険料を取り立てるので、税金と性格が似ているような気もします。
しかし名前は健康保険税となっている場合もあり、また健康保険料となっていることもあります。
健康保険税であれば、税金になるのでしょうか?
名前が違うだけで、税金になってしまうというのも違和感があります。
どこが異なるか
保険料と税金の何が違うのでしょうか?
通説では、税金とは「反対給付」がないものをいいます。
それでは「反対給付」とは何でしょうか?
お金を払うとそれに対する見返りがあるということではないようですが、意味としてはかなり近いように思います。
厳密にいうと違うようですが、お金の支払いとその見返りに近いイメージです。
保険料を払うと健康保険に加入でき、病院にかかった費用の一部を負担してもらうことができます。
このように保険料を払うことで、保険料の給付の受けられる関係を「反対給付」といっております。
税金はこのようなことがないため、保険料とは異なります。
どのように判断されるか
それでは保険金は税金と異なるので、税金と性質がまったく異なるかというと、そうでもありません。
個別に総合的に判断されるようです。
旭川市の健康保険料で裁判となったことがあり、最高裁判所まで争われた事例があります。
この裁判では、保険料は税金ではないのに、税金のように取り立てられて、それは憲法違反だと納税者が主張しました。
最高裁の判決は、保険料は税金ではないが、税金に似たもの(趣旨が及ぶ)として、旭川市の条例の場合は違憲ではないとされました。
なお、この裁判では、保険料は税金ではないということが示されたということで、有名な裁判例となっております。
健康保険以外にも、税金と似たような性格を持つものもありますが、これらもすべて同じように取り扱われることになるでしょう。